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精度等級と最大許容誤差
精度等級は0.6級,1.0級,1.6級,2.5級,4.0級の5級があります。精度は以下の表と定められています。
精度等級 | 最大許容誤差(%) 目盛範囲 A | 最大許容誤差(%) 目盛範囲 B |
0.6級 | ±0.6 | ±0.9 |
1.0級 | ±1.0 | ±1.5 |
1.6級 | ±1.6 | ±2.4 |
2.5級 | ±2.5 | ±3.8 |
4.0級 | ±4.0 | ±6.0 |
目盛範囲は以下のように定められています。
- 目盛範囲 A
-
圧力計および真空計:Pmin + Ps × 0.1 ≦ P ≦ Pmin + Ps × 0.9
-
連成計:Pmin + Ps × 0.1 ≦ P ≦ -Ps × 0.05 / + Ps × 0.05 ≦ P ≦ Pmin + Ps× 0.9
注)目盛範囲Bと重複する範囲は目盛範囲Bとする
- 目盛範囲 B
-
圧力計および真空計:Pmin ≦ P ≦ Pmin + Ps × 0.1
連成計:Pmin ≦ P ≦ -Pmin + Ps × 0.1 / – Ps + Ps × 0.9 < P ≦ Pmax
記号について
Pmin:圧力計の場合は最小圧力,連成計,真空計の場合は真空部の最大圧力
Pmax:圧力計の場合は最大圧力,連成計の場合は圧力部の最大圧力,真空計の場合は最小圧力
Ps:圧力スパン
P:ブルドン管圧力計が指示する圧力
圧力計のあれこれ
- ゲージ圧力
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大気圧を基準として表した圧力。大気圧より高い圧力を正のゲージ圧力,低い圧力を負のゲージ圧力といいます。
- 真空計
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負のゲージ圧力を測定するものです。
- 連成計
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正及び負のゲージ圧力を測定するもの。その目盛は、正のゲージ圧力を示す圧力部と、負のゲージ圧力を示す真空部とからなります。
- 圧力スパン
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目盛スパンに対応する圧力の値。圧力計及び真空計では、最大圧力と最小圧力との差。連成計では、圧力部の最大圧力の絶対値と真空部の最大圧力の絶対値との合計です。
- 器差
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同じ圧力において、検査されるブルドン菅圧力計の指示する圧力と標準器のの指示する圧力との差です。
- ヒステリシス差
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同じ圧力(測定範囲の最小圧力及び最大圧力は除く。)における、加圧のときと減圧のときとの読みの差です。
旧規格について
詳しくは不明ですが,以前の規格において精度等級と最大許容誤差の表記が若干異なっておりました。
0.5級,1.0級,1.5級,3.0級といったように現規格(2023年現在)と等級の値が違います。
それに伴い精度も±0.5%,±1.0%,±1.5%,±3.0%となっているため注意が必要です。
KG単位からパスカル表示に変わったことにより変わったようです。だれか詳しい方教えてください。
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